私が子どもの頃友達の家に遊びに行くと、友達のお母さんがよく手作りのお菓子を作ってくれました。

市販のお菓子と違って、作り立ては温かさ・冷たさ・柔らかさ・滑らかさなど

お菓子に合った感触を楽しめ、とてもおいしくて友達が羨ましかったのを覚えています。

 

私は当時ではまだ少ない「共働きの両親を持つ鍵っ子」の一人でした。

学校や友達の家から帰ったら洗濯物をたたみ、犬の散歩をした後、ゲームや宿題をして母の帰宅を待つのが日課でした。

母が帰ると一日の出来事を話しながらご飯、入浴。

その後皿洗いなど「お手伝いミッション」をクリアし就寝。

父はいつも帰りが遅く、早い日でも家では亭主関白で家事には無関心でした。

なので家事は私と母で分担していましたが母は毎日仕事と家事で忙しく

とてもお菓子作りの話はできませんでした。

 

 

目次

【夫婦共働き世帯数の増加は時代の流れ】

 

1980年代 共働き世帯は35%ほど

拡大家族が多く「男は外(仕事)、女は内(家事)の役割分担」が当たり前の時代です。

いわゆる「サザエさんのお家」が多かったです。

友達の家も拡大家族・専業主婦のサザエさんのお家がほとんどでした。

 

1990年代 共働き世帯は50%に近づく

男女雇用機会均等法の施行で女性の社会進出が増えました。

バブル崩壊や消費税の導入など社会の変化も一因です。

女性が大学に行く割合が増えたり、仕事で上司になったり、立場が強くなっていくのを感じました。

 

2000年 共働き世帯は50%を超える

消費税が再度引き上げられ生活がまた苦しくなりました。

男女差別がなくなっていき、女性が働きやすい職場が増えました。

「キャリアウーマン」「ダメンズ」の言葉をよく聞くようになりました。

女性の収入を当てにする「ヒモ男」「ホスト」も増えました。

2018年 共働き世帯は67

消費税引き上げの加速、リーマンショックなど経済状況の悪化、自然災害などが頻繁に起こり、益々生活が苦しくなっています。

40年ほど前と比べて共働き世帯は倍近くまで増えています。

今では共働き世帯が当たり前になって、専業主婦はごくわずかという印象です。

近所の小学校でも今年から「共働きで役に当たってもできない」という理由で

PTAが無くなったそうです。

 

【共働きは大変?仕事と家事の両立の難しさとは】

 

「共働きのお家は大変ね」

今までに友達のお母さん、学校の先生、ご近所さん、いろんな人に言われました。

かわいそうな子と思われていたのかもしれません。

ですが全く実感はなく、むしろ「のんびり自由!」でした。

自分でしなければならないことはありましたが思い通りにできるし、社会性が身につきました。

何より授業参観の時、仕事で親は来れないので「どうして手を挙げないの!」というプレッシャーが背中に刺さらず、毎回親が来ている友達が気の毒なくらいでした。

 

そんなのんびり自由ライフの子を持つ母はやはり忙しそうではありました。

しかし今思えば母の口から「忙しい」とは聞いても「大変」とは聞かなかった気がします。

私も今は子を持つ母親です。外で仕事もしていますし、家でも内職をしています。

家事をする時間が少ないので忙しいですが私も大変と思ったことはありません。

 

何故大変と思わないのか、考えてみると答えは案外簡単でした。

でもその前に何故大変と思われるのかを考えてみます。

 

仕事と家事の両立の難しさとは

・時間がない

・家族やペットの世話で掃除や洗濯などに手が回らない

・完璧にできない

と物理的な負担があります。

 

そしてもう一つ

・朝きちんと片付けて仕事に行っても帰ったらぐちゃぐちゃになっている

・家族が手伝ってくれない(一人で家事をしている)

・仕事で疲れて家事に手が回らない

と心理的な負担も加わってきます。

 

物理面、心理面全部に負担を感じると忙しさだけでなく「大変」に感じてしまいます。

こうなると本当に辛いです。

 

【大変と思わない家事をするには諦めと○○の力】

 

私は何故大変と思わないのか。

 

「できないものはできない」

と思うからです。

 

もちろん仕事も家事も子どもの世話も、わんこの世話だって頑張ります。

ですができないものはできない。仕方ないじゃないですか。

完璧にしたって家族に汚されるし、自分でも汚しちゃう。

仕事しているのだから時間がないのも当たり前です。

諦めましょう。

 

ただし諦めるのは「完璧にしなければならない」という負担だけです。

そして前向きな気持ちを大切にしてください。

 

今日洗濯できなかったなら明日やればいいんです。

二日間まとめることで水道と電気代が少し浮きます。

着るものが無かったら急いでくださいね。

 

手の込んだ料理が作れなかったら外食やレトルト、出来合い物でいいんです。

家族だってたまに外食したら喜ぶかもしれません。

レトルトや出来合い物だって味付けの勉強になります。

私は休みの日にわざと手の込んだ料理を作り、家族に「母のありがたさ」を植え付けています。

 

気持ちを前向きに変えるだけで楽になるのです。

少し気持ちが楽になれたら家族の力で物理的な負担を何とかしましょう。

 

【負担を減らす〇〇の力とは】

物理的な負担を減らすには

「家族の力」

が必要です。

 

気持ちが前向きになってもやはり片付けや汚れは気になります。

できなかったことを放っておくのも嫌です。

そこで家族の力が登場です。

パートナーや子どもさんに協力を求めましょう。

 

強制したり難しいことを要求すると拒否されますので

楽しく簡単なことから協力してもらいます。

 

例えば

お風呂洗っておいたから浴槽にお湯沸かせておいてと言えば

洗う手間が省けているのでそれくらいならと思ってもらいやすいです。

徐々に今日だけお風呂も洗ってとか追加していきましょう。

 

買い物では、ビールやおつまみ(子どもはジュースやお菓子)を買っていいから

ついでに大根一本買ってきてとおまけ攻撃です。

買い物は買うものを具体的に伝えましょう。

お肉といっても牛か豚か、バラかロースか、量は何g必要か具体的に伝えないと

わからなければ買う気が失せます。

慣れてくればカレーのお肉と言っただけで適当な品を買ってきてくれるようになります。

 

このように協力はわかりやすいことを少しづつ嫌にならない程度にお願いしましょう。

もちろん「ありがとう」「助かった」の言葉は必須です。

 

初めは雑で時間もかかり、何故こんなこともできない?

とイライラしますが、根気よく任せるとできるようになってくれます。

私の子どもも何もしない子でしたが、今ではチラシを見ていい品を安い店で買ってくるようになりました。

 

【共働きでも家事はできる】

共働きで家事ができないと思っているのは気持ちの置き方次第で

ある程度変わりますが一人では賄えないこともあります。

すべて一人で抱え込まないで家族の協力を求めましょう。

伝えなければ一人でできると思われてしまいます。

一人でできたとしてもストレスが溜まったり、体調を崩しかねません。

そうなる前に家族に力を借りましょう。

 

今は昔と違って共働きは当たり前、育児も協力し合うのが当たり前になっています。家事も協力し合うのが当たり前になってきています。

もっともっと協力し合えるようになってほしいですね。