クリーニングで数ヵ月に一度スーツ出すときに「汗抜きされますか?」と必ず聞かれるのですが、してもらったほうがいいんでしょうか?
汗抜き…とだけ言われても良く分からないですよね。
いきなり「汗抜きしますか」と言われても「何それ?」と頭はパニックです。
「汗抜きってなんですか?」と気軽に聞ければいいのですが初対面の人の聞くのも恥ずかしいですし。
クリーニングしに来ているのに「そんなことも知らないの?」と思われるのも恥ずかしく。
聞くに聞けない状況。
とりあえず「あ、いいです」と言ってしまう。
クリーニングの仕方なんて学校では教えてくれないんですからね。知らなくて当たり前です。
目次
そもそも汗抜きとは?
水洗いしたら、縮んだり、色落ちしたり、型崩れしたりする衣類を、特殊な溶液で洗う方法です。
水洗いできないものを、無理やり水洗いする技術です。
できるだけ風合いが変わらないように、色落ちしないように洗う方法です。
水洗いできないものを洗うための方法ということですね。
一般的にスーツクリーニングはドライクリーニング
ドライクリーニング?
水を使わずに油を原料にした特殊な溶剤を使って、衣類へのダメージを抑えた洗浄方法
ウールやシルク素材で出来ているスーツは水洗いをすると縮みや型崩れを起こしやすいので、
なにも注文がなければドライクリーニングがベースになります。
素材にあったクリーニングをしてくれているのね。
【ドライクリーニング】…有機溶剤を使って汚れを落とす
主に皮脂や口紅などの油溶性の汚れを落としてくれます。
・型崩れが起きにくい。
・風合いが損なわれにくい。
・安価でできる。
・仕上がりが早い。
また、クリーニング店側にとっても、キレイに仕上がるので「クレームになりにくい」というメリットがあります。
両方に利点があるのね。
・あくまでも油で洗うので、汗などの水溶性の汚れには効果がない。
そのままクローゼットにしまうと、染み、ニオイ、虫食い、カビの原因になる。
ドライクリーニングは皮脂の汚れは落としてくれますが、
汗の汚れは落とせなかったりします。
汚れにもいろんな種類があるんですね・・・
クリーニングしたからすべての汚れが落ちるわけではないんです。
「汗抜き加工」することで普通に洗っても落ちない汗の汚れをしっかり落とすことができます。
汗抜き加工とは
汗抜き加工は大きく2種類に分けることができます。 汗抜き加工にも種類があるんですね
【汗抜きドライ】…ドライクリーニングの際に特殊な洗剤をプラスして水溶性の汚れを落とす
汗抜きドライは特殊な洗剤を使って汗の汚れを落としていきます。
特殊な洗剤を使うのですね。
これで水溶性の汚れも落としていくんですね。
汗抜きドライメリット
・型崩れのリスクがなく、水溶性の汚れがとれる。
・比較的安価でできる。(数百円〜)
・仕上がりが早い。(ドライクリーニングと変わらないことが多い)
・水で洗うわけではないので、完全に汚れが落ちるわけではない。
場合によっては物足りなく感じる場合も…
本来は水でないと落ちないものを薬で無理やり汚れを落としていますから、
水で洗うよりは洗浄力は落ちてしまいます。
ただ、仕上がりが早く、安く、
服へのダメージも少ないというメリットがあるので汗抜きドライにもしっかりとしたメリットがあります。
・とりあえず安く、手っ取り早く仕上げたい。
・頻回に出したいけど、生地を傷ませたくない。
【ウェットクリーニング】…水洗いに適さない素材の服を専門的な技術で水洗いする
本来ドライクリーニングをすべき衣類を水を使って洗浄する方法を「ウェットクリーニング」といいます。
水で洗っても大丈夫なんです?
私たちが普通に水洗いできない服を選択してしまうと縮んでしまったり、型崩れを起こしたり、シワがついて戻らなくなってしまいます。
ですがクリーニング店のウェットクリーニングの場合は、
特殊な技術を用いた業者が水洗いをしてくれます。
特殊な技術?
服の素材、汚れにあった洗剤を選び、
専用の洗濯機、プレス機を使って洗うからこそ許されるのであって私たちがやると必ず失敗に終わります。
水を使って洗うなら、「おうちでもできるのでは…?」と思ってしまうのも無理はありませんが必ず失敗します。
ふぐの調理と一緒で、
プロがふぐをさばいてくれるからおいしくいただけるのであって、
素人の私たちがさばいて食べたら死んでしまうのと一緒の原理です。
下手に手を出してはいけないんですね。
・汗などの水溶性の汚れをスッキリ落とせる。
・ニオイが気にならなくなる。
・サッパリとした着心地になる。
・型崩れや縮みが起こるリスクがあるので、高度な技術を要する。
・頻繁にすると、生地に負担がかかり、風合いが損なわれる可能性がある。
・汗抜きドライと比べると料金は高め。(千円前後)
・仕上がりに時間を要する。(プラス数日から一週間くらい)
・シーズン終わりに、汚れをスッキリ落としてからクローゼットに収納したい。
・汗、タバコなどの臭いが気になる。
・サラッとした着心地にしたい。
気を付けないといけないのは「ウェットクリーニング」できる服、できない服があるということです。
服にも表示がちゃんとしてあります。
マーク(新JIS) | 意味 | 詳細 |
ウェットクリーニング処理ができる | 通常の処理 | |
ウェットクリーニング処理ができる | 弱い処理 | |
ウェットクリーニング処理ができる | 非常に弱い処理 | |
ウェットクリーニング処理ができない | — |
汗抜きドライとウェットクリーニングどっちがいいの?
汗抜き加工とウェットクリーニングってどっちが良いんでしょうか?
両方にメリットデメリットがありますからね。
一概にどっちがいいとも言えないんですよね。
ウェットクリーニングと汗抜きドライの比較はこんな感じだと思ってます。
がっちり汚れを落としたい場合はウェットクリーニング。
それ以外は汗抜きドライで十分だと思ってます。
夏の汗をかきやすい時はウェットクリーニング。それ以外は汗抜きでいいと思います。
汗抜きをしてくれるクリーニング店と料金比較
まずは汗抜きドライのオプションがあるところから紹介します。
※スーツ上下を出した場合の値段で比較しています。
【汗抜きドライ】
店舗型 | 基本料金(ドライのみ) | 汗抜きドライ | 合計 |
白洋舎 | 上下セット:2,090円 | +1,045円 | 3,135円 |
うさちゃんクリーニング | ジャケット:638円 ズボン:396円 |
+440円 | 1,474円 |
お店によって大きく値段も変わってくるんですね。
基本料金が安くても汗抜き加工の料金は高いということもあります。
ですので基本料金だけに惑わされてしまうと最終的に多くのお金を払わないといけなくなってしまいます。
そして、宅配クリーニング。
私のおすすめです
宅配型 | 基本料金(ドライのみ) | 汗抜きドライ&ウェット | 合計 |
リネット | 上下セット:1510円 | +1200円 | 2,710円 |
リネットは1着からでも出せてなおかつ料金が安いのが魅力的です。
おまけにリネットは
「ウェット加工」はドライ+水洗いの2度洗いで汗や水溶性の汚れをよく落とし、かつ消臭効果もついているのでかなりお得です。
汗抜き加工のついでにウェットでも洗ってくれるのでこれだけですべてが解決します。
ドライクリーニングにしようか、
ウェットクリーニングにしようか迷っているなら迷わずリネットがおすすめです。
両方やってくれます。
料金もそこまで高くないですからね。
【ウェットクリーニング】
店舗型 | 基本料金(ドライのみ) | ウェットクリーニング | 合計 |
白洋舎 | 上下セット:2,090円 | +2420円 | 4510円 |
うさちゃんクリーニング | ━ | ━ | ━ |
ウェットクリーニングをやってくれるクリーニング店は実はそんなに多くないです。
そうなんです?
今はクリーニングの技術も上がってきましたから、
汗抜きオプションだけでも汚れを落とすことができます。
ウェットクリーニングの場合、汚れはきれいに落とすことができますが、
型崩れや、服が縮むといったデメリットがあるので汗抜き加工だけというところも少なくありません。
クレームになるからやりたがらないので。
できるだけリスクキレイにした方がクリーニング店にもメリットがありますからね。
ウェットクリーニングをしてくれるところは少し珍しいと思われるくらいです。
店舗型 | 基本料金(ドライのみ) | ウェットクリーニング | 合計 |
ネクシー | 上下セット:1663円 | +1410円 | 3073円 |
キレイナ | 上下セット:6600円 | 料金込み | 6600円 |
宅配クリーニングでウェットだけをしてくれるのはこの2つですね。
こうやって見るとリネットって両方やってくれて3000円というのはすごいですね。
宅配型 | 基本料金(ドライのみ) | 汗抜きドライ&ウェット | 合計 |
リネット | 上下セット:1510円 | +1200円 | 2,710円 |
コスパ最強です♪
まとめ
汗のよく書く夏はウェットクリーニング。
それ以外は汗抜きオプションというのが1番ベストな使い方だと思います。
どちらともに善し悪しがありますし。
使い分けていくのが良いと思います。
ただ使い分けるのがめんどくさいという人はリネット1択です。
料金も安く、両方やってくれます。
宅配型 | 基本料金(ドライのみ) | 汗抜きドライ&ウェット | 合計 |
リネット | 上下セット:1510円 | +1200円 | 2,710円 |