家で洗えないものや布団までキレイに洗ってくれるクリーニング店。
とても便利で、なくてはならないサービスですよね。
しかし時に失敗によるトラブルも起こります。
出した時にはなかったはずのシミがついていた!ということや一部が破れていた!ということがあったりします。
それどころか服自体が無くなってしまった!!ということも。
ではそうなった時にどうすればいいのでしょうか。
クリーニング屋さんはお洗濯のプロですが、時にミスをすることもあります。
ミスにもいくつかの種類があります。
目次
クリーニングのトラブル例
1. 紛失(服自体・装飾)
クリーニングでのトラブルでよく起こりがちなのが「紛失」です。
紛失で一番多いのが、服に付いていた装飾部品が無くなる場合ですが、時に服自体が無くなる場合があります。
確かにボタンやビーズなんかがたくさんついているものは取れそうね
他の服に引っかかって取れてしまうことが多いようです…
服自体の紛失はもっと深刻なケースです。
クリーニングは多くの人の手を経て行われるので、いくつか紛失が起こりやすい場面があります。
2. 色移りや色ムラ・シミなど
元々素材や染色によって色落ちしやすかったりするものもありますが、クリーニング店のミスで色移りなどが起こることがあります。
洗濯表示の確認が不十分だったり服の仕分け段階でのミスなどがそれに当たります。
また、白い衣服と色柄物のが混じってしまったり、色柄物に漂白剤がついてしまったりすると、色ムラや色落ちが発生します。
ポケットに入ったままのペンなどのインクが漏れて大きなシミになることもあります。
・汚れが蓄積した状態のものをクリーニングすると、汚れが服の色とくっついてしまっているため、汚れと一緒に色が落ちることもある。
・服の色は年月と共に弱っていくので、汚れと共に取れやすい。
・店頭カウンターでもポケットの確認を行いますが、クリーニングに出す前に必ず、ポケットの中が空っぽかどうか確認しましょう。
3. 縮み・型崩れ
セーターなど、動物繊維(ウールやカシミヤ等)を使ったものや繊細な素材の衣服で起こりやすいのが縮みや型崩れなどです。
クリーニングトラブルの中でも起こりやすいものの一つです。
家で洗濯してしまった時よりは起こりにくいもので、通常は縮んでも数ミリほどですが、縮みがひどい場合はプレス加工などで再仕上げしてもらうことが可能な店もあります。
しかし完璧に元通りになることは難しいようです
・縦横に引っ張ってみて、伸びる場合はまだ直せる
・引っ張っても伸びない場合はフェルト化が最大にまで進んでしまっているので、直すことができない
4. 傷や破れなどの破損
ワイシャツなど、生地が薄いシャツ類は破れが発生しやすい衣服です。
また、ワイシャツを機械でのプレス仕上げをしているクリーニング店の場合は、ボタンの割れなども発生しやすいようです。
クリーニング店側のミスで破れる原因としては、洗い終わったものをドラムから出す際に他の洗濯物と絡まって、引っ張られてしまい破れることが多いようです。
・クリーニングに出す前に、必ずほつれや小さな破れ、糸引きなどがないかどうかを確認してから出すようにしましょう。
・破れやほつれなどがある場合は、普通はクリーニング受付不可となります。
私は今まで失敗されたことはないけど、もしこうなってしまったら服の弁償なんかはどうなるのかしら?
ミスの原因が客側の有責の場合は弁償はされませんが、クリーニング側の有責の場合は、「クリーニング事故賠償基準」に基づいて補償されます
クリーニング店有責の場合の弁償
元々破れていたり傷があったものなど以外の場合は補償がされます。
その際に参照されるのが、クリーニング事故賠償基準です。
詳しい内容はこちらをご覧ください
うーん、どういう場合が弁償されるケースなのかしら??
クリーニング店が取扱表示の確認をしなかったり、消費者へ必要な聞き取りを怠り、職務上相当な注意を払わずに業務の中で事故や異変を生じた場合など場合は弁償の対象になりますよ
だから事前チェックやカウンターでの確認をちゃんとやらないとダメなのね
そうですね!
あと、衣類を紛失した場合はクリーニング店の有責になります
賠償額の計算
服の賠償額については計算式に基づいて算出されます。
物品購入からの経過月数に対応する補償割合 |
賠償額 = 物品の再取得価格×物品の購入時からの経過月数に対応して別表に定める補償割合
基本的に、その物を再度購入する価格を基準として、購入時からの経過月数により算出します。
なるほど、絶対100%補償されるんじゃないのね~
ドライクリーニングを行った場合:クリーニング料金の40倍
ウェットクリーニングを行った場合:クリーニング料金の40倍
ランドリーを行った場合:クリーニング料金の20倍
洗い方によっても補償額が変わるのね~
ただし、注意点もあります!!
・クリーニングした物を受取って6ヶ月を経過した場合
・クリーニングに預けて1年間受取りに行かずに経過した場合
そういえばクリーニングを受け取ってからちゃんとチェックしてないこと多いわー!!注意しなきゃ!!
クリーニングの失敗を防ぐためにできること
クリーニング屋さんも人間ですから、作業でのミスが起こりうるのは仕方のないことですし、その場合の賠償もキチンと決められています。
ただ、私たちクリーニングを出す側が注意するだけで減らせることも多いのです。
・ポケットをチェックして中身を全て出しておく
・服に破れやほつれなどがないか確認しておく(写真を撮っておくと良い)
・服についているシミや汚れの位置や数を確認しておく(写真を撮っておくと良い)
・洗濯表示がついているか確認する
・店頭で預ける際は、カウンターで一緒に状態の確認や、注意して欲しい点などを伝える
まとめ
今やなくてはならないサービスとなったクリーニング店。
しかし洗濯のプロでも時にミスを起こすこともあります。
起こりやすいミスとしては、「紛失」「色移りや色ムラ・シミ」「縮み・型崩れ」「傷や破れなどの破損」です。
それらのミスがクリーニング店の有責の場合であれば、クリーニング事故賠償基準に則って賠償されます。
賠償額はその物品の再購入代金と経過月数によって算出されます。
しかし、受け取り後6ヶ月経過した後だったり、1年間受け取りに行かず放っておいた場合は賠償の対象外となりますのでご注意くださいね。
失敗はクリーニング店のミスだけで起こるものではありません。
事前にポケットの中身やシミ・汚れの状態などの確認を自分でしっかり行っておきましょう。
出す前の状態を写真に撮っておくと後で確認する際便利ですよ。
解決しない場合やどうしてもお困りの際には、お住まいの自治体の消費生活センター等に相談してくださいね!(消費者ホットライン番号 188)